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人間が製作したものや功績は、常に製作者の名前と共に語られるようになっています。電球を発明したのはエジソン、交流電気を一般化させたのはニコラ・テスラ、電話の最終的な発明者はベル、「吾輩は猫である」は夏目漱石、と言ったように製作者の名前がセットで出てくるものは私たちの周りに溢れています。

著作者人格権とは

著作者人格権は、著作物に対して発生する著作権の一部です。著作者人格権は、名誉や功績と言った人格的な利益を保護する性質を持った権利で、子孫や他人に譲渡できない権利となっています。

著作者人格権の内容

日本における著作者人格権は、次のように分けられます。

公表権

公表権

公表権は、未発表の著作物を公表する為の権利です。著作権者は、公表する時期や方法を自由に決定することが出来ます。例えば未発表の小説を先にテレビドラマ化してから出版したり、絵画や彫刻の製作風景をドキュメンタリーで放映してから完成品を発表したりと言った方法を取ることができます。

氏名表示権

氏名表示権

氏名表示権は、著作物の公表の際に著作者の名前を表示する為の権利です。この時表示される名前は実名、またはペンネームなどの変名を使用できます。また、氏名表示権には匿名で公表する権利も含まれており、名前を出すことにおいては著作権者の自由に出来ると考えても構いません。

同一性保持権

同一性保持権

同一性保持権は、著作権の中でも強い意味を持った権利です。日本における同一性保持権は、著作物とそのタイトルが著作者の意図に反する改変を受けることを禁止した権利です。ベルヌ条約などでは、同一性保持権は「著作者の名誉に関わるような改変を禁ずる」権利とされていますが、日本では著作者の意思を尊重するという重い権利として定義されています。

著作者人格権が保護するもの

「子供の頃、夏休みの宿題の冊子の名前を友達に書き換えられて提出された」と言うような経験がある人もいるかと思われます。著作者人格権はこういった名義の書き換えによる人格的利益の損失を防ぐ為に存在する権利なのです。

著作者人格権の役割

著作者人格権の役割

現代でも時折ニュースを騒がせる事例に他者が創作した文章や絵図を無断で使用する剽窃騒動があります。この剽窃は著作物と著作者の何を侵害しているのでしょうか。著作権法では著作物は、著作者の「思想や感情」によって創作されるものと定義されています。しかし、思想や感情は創作上の原動力となるものであって完成に至るまでには様々なコストが費やされています。自分の時間や、著作物の完成度を高める為の資料、完成までの生活費など、様々です。剽窃は消費されたコストや著作者の労苦を知ることなく結果を横取りして、自分の名声を高めようとする行為なのです。著作者人格権は、こうした剽窃行為から著作者と著作権を守るために存在しているのです。

二次創作物と著作者人格権の関係

近年、噂として広まっていた「ドラえもんの最終回」が同人誌として製作され、1万部以上を売り上げたことが問題となりました。こうした同人誌などの、著作物を元にして作られた著作物を「二次的著作物(二次創作)」と呼びます。この二次創作は、著作者人格権の同一性保持権に反するとされながらも、未だ明確な取り扱いが確立していないのです。

著作物とパロディ

私たちが普段から使う「パロディ」と言う言葉は、元々著作物に関連した言葉です。パロディは、「オリジナルの著作物を風刺・揶揄する目的で模倣を行う」ことで、様々なパロディ作品を生み出してきました。しかし、日本においてはパロディによる著作権侵害を裁判で争った事例があります。それが、「マッド・アマノ裁判」です。写真週刊誌の連載で知られる作家のマッド・アマノ氏が写真家の白川義員氏の撮影した写真をコラージュした作品が、白川氏の著作者人格権を侵害しているとして告訴されたものです。この裁判はアマノ氏の敗訴で決着し、日本におけるパロディによる著作権侵害の判例として現代に至るまで重要なウェイトを占めることになったのでした。

日本の「本歌取り」と創作
日本の「本歌取り」と創作

日本の俳句や短歌において「本歌取り」という技法が存在しています。これは「本歌」と言われる過去の名作を踏まえた上で、新しい歌を詠むというもの技法です。本歌取りのわかりやすい見本になるのは、百人一首の「千早振る 神代も聞かず竜田川 韓紅に 水くくるとは」と落語の「千早振る」の関係です。「無知でありながら知ったかぶりする」という落語における笑いの要素と名作を結びつけて新しい作品を作った「千早振る」は、日本におけるパロディを先取った作品なのです。

現代日本における二次創作・パロディの立場
現代日本における二次創作・パロディの立場

しかしながら、日本の著作権法においてパロディは同一性保持権の侵害と見做されてしまいます。前述のマッド・アマノ裁判の影響が大きく関わっているという見方もあるほどです。にもかかわらず、パロディを含む二次創作は無くなるどころか隆盛を見せています。それは、二次創作自体にも著作権が発生するという見解の存在や著作者による二次創作の黙認と言った、法的なグレーゾーンが形成されているからなのです。

二次創作の扱いの難しさ

日本で二次創作といえば、主に同人活動を指しています。同人活動は、同人誌などを作るアマチュアの創作活動ですが、現代の同人誌はかつての文豪が行ったものからは大きく変化しています。人気漫画やアニメのパロディを題材とした同人誌は、小規模の一般誌よりも強い売り上げを誇っています。同人活動はアマチュアのみならず人気雑誌に連載している漫画家なども行うことがあったり、下手なプロよりも売り上げの良い同人作家が居たりするので、現在ではプロとアマチュアの線引き自体が曖昧になっていると言えます。このように、二次創作を中心とする同人活動が日本のコンテンツ産業を支えているという一面があること、二次創作にも著作権が発生するという見解などがあることから「あまりいい気はしないけど、分をわきまえて行え」という、著作財産権を預かる企業側の示す態度の元で二次創作は現在も行われ続けています。

同一性保持権と翻案権
同一性保持権と翻案権

著作財産権に属する権利の中に「翻案権」があります。翻案とはある著作物のストーリーや登場人物を活かした新しい作品を生み出す権利です。例えば、アメリカの作家エド・マクベインの代表作「87分署」シリーズは、日本では舞台をアメリカから日本に移したテレビドラマが製作されています。アメリカン・コミックの代表作「スパイダーマン」も、かつて日本の東映との契約に基づき日本版特撮ヒーローとして活躍した時期がありました。私たちの身の回りのテレビや小説などには翻案された作品が意外と数多く存在しているのです。この翻案権は、許可さえ取れれば翻案者が好きなようにしていいというものではないのですが、唯一の同一性保持権の侵害を回避できる手段であると言えるでしょう。



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